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ゲームプログラマーが独立起業してみるブログ

元ゲームプログラマーを構成する 9 枚

ファミコン世代、えのきです。


チラホラ見かける「私を構成する9枚」を、自分もやってみたくなり。

みんなみたいに綺麗な画像を作ろう!と思ってググり出したけど一瞬で挫折、手持ちの CD を並べて写真に撮りました。本当にエンジニアなのか私。

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しかも写真はキタナイし‥ 全然上手く撮れないんですよね。うーん。

まぁいっかー、じゃあそれぞれについて語っていくぞー、と思って途中まで書いてたんですけど‥ なにか面倒になってきた(笑)ので、ちょっとテーマを絞って当ブログのメインコンテンツ?である「退職しちゃったゲームプログラマー」の構成に関係あるトコだけ書いてみます。

FINAL FANTASY IV

スーパーファミコンの傑作ゲーム「FINAL FANTASY IV」の原曲音源サントラです。

なんでこいつがセンターに鎮座してるかって言えば、私の人生を決めた 1 枚だからですね。ファミコンの頃からファイナルファンタジーシリーズは好きでしたが、この「IV」がスーパーファミコンで出た時の衝撃といったらもう。

それ以来ずっと重度のスクウェアオタクでした。スーパーファミコンで出たスクウェアのソフトは全部買いました。自分は将来この会社に入るって決めました。

塊フォルテッシモ魂

PS2 随一の怪ゲーム「塊魂」のサントラです。

どちらかと言えばマイナーで商業的にはヒットしたとは言えない(と思われる)このゲームですが、ゲーム業界内では国内外問わず大きな話題となり、ファンがとても多いです。ゲームデザインの奇抜さ秀逸さもさることながら、BGM の突き抜け具合と完成度の高さが半端ではありません。聴いたことのある方なら納得できる事と思います。

「何て瑞々しい作品を作るんだろう!」と、当時既にプロだった自分は強い衝撃を受けたんですよね。ビッグヒットを義務付けられたようなプロジェクトでは、ちょっと真似できない奔放さで。率直に言って、もの凄く「羨ましい!」と思ってしまいました。「塊魂」を制作された方達も当然ヒットを狙って作ったでしょうから、プロとしての多大な努力の果てに実現された奔放さかもしれず、外野からのこんな勝手な物言いは、迷惑で失礼極まりない事だとは思うのですけども。

まぁ何にしろ、ゲーム会社の中の人にも、ジレンマや葛藤があるという事です。

∞ -InfinitY-

初音ミクを使ってニコニコ動画などで楽曲を発表されていた cosMo さんの同人アルバムです。
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画像はこちらからの引用になります。

2007 年後半くらいからニコニコ動画で始まった初音ミクブームは、プロのクリエイターとしては衝撃的なものでした。どれくらいの衝撃かと言えば、「プロ」の定義が分からなくなる程度です。これの詳細については、そのうち別の記事に書きたいと思ってます。下書きはしてあるんですが、いまいち上手くまとまらなくて。

ブームに乗って、楽曲が洪水のようにネットに溢れ返りました。アマチュアなのにプロのように完成されたものもあれば、アマチュアらしい熱量と疾走感に満ちたもの、技術は拙くても確かな才能を感じさせるもの、お下劣で原始的に楽しいもの。本当に様々ですが、それらが尽きることなく無限に供給され続けるんですよね。しかも無料で!

無料のアマチュアの作品だからお金の掛かったプロのそれよりダメかと言えば全ッ然そんな事は無く、実に多くの人々の心を捉えました。それこそブームの最中に中二病真っ盛りだった世代なんかには、歳をとってから当時を振り返る懐かしい音楽と言えばプロのそれではなく、アマチュアの音楽になるんですよ。確実に一時代を築いたという事です。プロが 1 作品を作っている間にです。

「プロ」である事、「クリエイター」である事を、自分が真剣に考察し出すきっかけとなるブームでした。そしてそのブームの中で個人的に最も気に入り、ネットで無料で聴けるにも関わらず金を出して買ったのが、この CD です。実に象徴的な一枚になったと思います。



この 3 枚は「現在までの」私の一部を確実に構成していると思います。でも出来れば「これからの」私を構成する 9 枚の中にもう一枚くらい、デジタルエンターテインメント系のものを入れたいですねぇ。これから私が関わる何かの。

これは、元ゲームプログラマー(無職)の、決意表明に他ならないのですよ。

即ち、これからもデジタルエンターテインメントで食っていく!


以上、初仕事は PS1 だった、えのきでした。